2014年2月3日〜14日

生誕100+1年記念

松田正平展






「さて、少し、字でも書いてみましょうか」

ゆっくりと静かな口調で、独り言のようにも聞こえた。

庭に咲いている紅い薔薇から目を離すと、

水滴から厚い硯に数滴、墨を摺り始めた。

墨の薫りが何とも心地好い。

筆の具合と濃度を試す為、横線を数本ゆっくりと引いてから、

・・・・・「灯」と書き、ひと呼吸。

一瞬の鋭い視線の後、落款を記された。


松田正平独自の書体で逸脱した余白。

微笑みのようなあかりが心に点った。



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 2014年3月3日〜14日


志村ふくみ展














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2014年5月13日〜23日


小川待子展 IV








鉱物や結晶、その色彩と造形に惹かれると語る小川待子氏。

茶の湯の概念に囚われない、囚われようもない待子さんが、

今展では破格な茶道具も制作した。

「造から未知なる創へ」

今を生きる茶の湯は誠にたのしきもの也。




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2014年6月17日〜27日


畠山耕治展

「青銅の蓋物」







「凛」とした緊張感。

装飾的な造形を全てそぎ落した端的なフォルム。

そっと触れてみたくなる深遠な青銅色。

感覚を研ぎ澄ますべく

畠山作品との対話をたのしみたい。




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9月24日〜10月3日


駒井哲郎展

「白と黒の世界」








 日本銅版画界のパイオニアと称される駒井哲郎。

幻想なのか、夢なのか…、

詩情豊かな初期の代表的な

モノクローム作品を展覧致します。

「白と黒」それゆえの奥深さと創造性。

御高覧ください。



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11月26日〜12月5日


阪口鶴代展

初画集出版記念






阪口さんの絵に接していると様々な感覚が波紋のようにひろがってゆく。

織りなす微妙な色彩、高い透明度、光と時間の堆積…、

身体の中を風が通り抜けて行く感覚を抱く。

このたびの初画集は、岩絵具で描き始めてから近作までの

画風の変換をたどり、心象造形や色彩感覚、詩情性など、

阪口鶴代の世界をたのしんで戴ければと思い編集制作した。

多くの方々に御高覧戴ければ幸いである。




「阪口鶴代 画集 −小さき者の芸術の仕事ー」

絵画(岩絵具による表現) カラー全56ページ

版型・297×195ミリ 500部限定